令和6年度 始業式
2024年4月8日 17時24分校長式辞
皆さん、おはようございます。新しく着任した校長の宮植です。
新年度がスタートするにあたり、皆さんにこんなお話をしたいと思います。
私は、スポーツをするのは苦手ですが、野球にサッカー、テニス、卓球、バスケットボール、バレーボール、陸上競技、剣道弓道、いろんな競技を見て応援するのが大好きです。
ところで、サッカーや陸上競技など使われる、ゴール。この言葉の意味には、シュートとかを決めるゴールそのものの意味の他に、目標とか目的という意味があるそうです。どんな能力のある素晴らしい選手でも、どこにゴール、目標があるのか分からないままでは、シュートも決められないし、陸上競技でスタートしてもゴールのテープも切れないことになります。皆さんも同じです。
皆さんには、高校生活で自分自身のゴールをしてほしい、ゴールを決めてほしいと思います。ゴール・目標をしっかり持って、しかも、そのゴール・目標を言葉にしてほしいと思います。私はこうしたい、こうなりたいとはっきりと言葉に唱えることができるようにしてほしいと思います。
「流れ星に願い事をするとその願いは叶う」という話を、私は九十九パーセント信じています。なぜなら、「あ、流れ星だ!」と、流れ星が光っているほんの一瞬に、願いを言える人は、日ごろから何かしらの行動を、夢に向かっての一歩を踏み出していると思うからです。ここで大切なのは、ゴール、目標を、言葉にはっきりとできることです。言葉にすることで、自分自身の中ではっきりと意識しつづけることができて、行動を少しでも起こせるからです。小さなゴール、目標でも積み重ねれば大きなものになります。
そんなことを言っても、簡単じゃないですよと思った人もいると思います。みんな、多くの失敗や壁にぶち当たりながらも、そこで足を止めずにゴールに向かってきました。元プロバスケットボールの神様、マイケル・ジョーダンは、バスケットボールの試合で、九千回以上のミスショットをして三百試合で負け、人生の中で何度も何度も失敗を繰り返してきて、そのおかげで成功することができた、と言っています。元プロ野球選手のイチローは、日米通算四千本のヒットをマークした試合の後で、四千本のヒットを打ったことよりも、八千回もの三振などのアウトになった悔しさ、その悔しさに向き合ってきたことをむしろ誇れる、と言っていました。電球を発明したエジソンは、電球を発明するまでの一万回の失敗を、電球をつくることができない方法を一万通り発見しただけだと、失敗を積み重ねながら、ゴールにたどり着きました。失敗は怖くない、そこで足を止めて、投げ出して夢と違う方向に向かってしまうのが怖いのです。
ゴール、目標を達成した、多くの人達は、次の4つの言葉は使わなかったと聞いたことがあります。それは、「どうせ・だって・でも・ダメ」という言葉です。私もついつい言ってしまいがちですが、言わないように心掛けています。
「どうせ、わたしなんか・・」「だって、わたしは・・・」「でも、そんなこと言ってもわたしは・・・」「ダメです。私にはできません」。「どうせ・だって・でも・ダメ」、ローマ字で書くと、どれもアルファベットのDから始まるので、4Dは言ってはイケない禁句の4つの言葉になっているそうです。
さあ、皆さん、ゴールをもって少しでも前進してください。他人と比べる必要はありません。昨日の自分と比べてください。少しでも前進してください。皆さんの小さな一歩を集め、足し合わせると、大きな一歩となります。皆さんそれぞれの一歩は、この学校の前進になります。過ぎ去った過去はどうしようもないですが、今からの未来はどうにかなります。それぞれの目標を持った生き方によって、夢に近づくようになっていくはずです。未来は、平等に開かれています。夢に向かって進もうとしてもうまくいかず、踏み出せずに立ち止まっている友達がいたら、励ましてほしい、手助けしてほしい。ともに支え合うことのできる人になってほしいと思います。
廊下で皆さんとすれ違ったとき、あなたのゴール、目標、夢は何ですかと、尋ねるかもしれません。是非、あなたの夢を聞かせてください。一緒に頑張りあうことをお願いして、式辞とします。以上。